TOP | Song index | Album index

 

 

Masterpieces 1978

アルバム・コメント 

Disc
1. Knockin' On Heaven's Door
2. Mr.Tambourine Man
3. Just Like A Woman
4. I Shall Be Released +
5. Tears Of Rage
6. All Along The Watchtower
7. One More Cup Of Coffee
8. Like A Rolling Stone $
9. The Mighty Quinn (Quinn, The Eskimo)
10. Tomorrow Is A Long Time
11. Lay Lady Lay $
12. Idiot Wind $

Disc
1. Mixed-Up Confusion +
2. Positively 4th Street +
3. Can You Please Crawl Out Your Window? +
4. Just Like Tom Sumb's Blues #
5. Spanish Is The Loving Tongue *
6. George Jackson(Big Band Version) *
7. Rita May *
8. Blowin' In The Wind
9. Hard Rain's A-Gonna Fall
10. The Times They Are A-Changin'
11. Masters Of War
12. Hurricane

Disc 。
1. Maggie's Farm $
2. Subterranean Homesick Blues
3. Ballad Of A Thin Man
4. Mozambique
5. This Wheel's On Fire
6. I Want You
7. Rainy Day Woman 12&35
8. Don't Think Twice, It's All Right
9. Song To Woody
10. It Ain't Me Babe
11. Love Minus Zero / No Limit
12. I'll Be Your Baby Tonight
13. If Not For You
14. If You See Her, Say Hello
15. Sara

*未発表テイク #未発表ライブ・テイク +オリジナル盤未収録曲 $既発ライブ・テイク

 

 

 

 

 

 

 1978年の日本初来日にあわせて日本独自の編集で発売された、当時はLP3枚組のベスト盤ですが、のちにオーストラリアCBSがCD化したものです。公式のアルバムではありませんが、現在でも輸入盤として比較的手に入れやすいものなので、アルバム・リストに加えてみました。選曲の方はデビュー・アルバムから'76年のライブ盤「Hard Rain」までのもので、数曲の貴重な未発表テイクや、ライブ・テイクも取り混ぜ、また One More Cup Of Coffee, If You See Her, Say Hello, Sara あたりなど、既発のベスト盤とは趣を変えてやはり日本人好みの、なかなか面白い収録曲になっています。

 ここでの一番の目玉は、CDでいうと2枚目にあたる Disc 2 の4, 5, 6, 7 の、現在でもこのアルバムでしか聞くことの出来ない貴重な4曲の未発表テイクでしょう。Just Like Tom Sumb's Blues は'66年5月に後のザ・バンドとともに行った英国ツアーでのライブで、リバプールでの録音。Spanish Is The Loving Tongue は'71年にシングルとして発売された Watching The River Flow のB面収録曲で、'73年の寄せ集めアルバム「Dylan」に入っているものとはテイクが異なり、ピアノの弾き語りで何やらひとりさみしく歌うディランの声はなかなか心そそるものがあります。個人的に大好きなテイクです。George Jackson(Big Band Version) は'71年にこちらもシングルとして発売された久しぶりのプロテスト・ソングで、編成が big band version と solo acoustic version の二つのテイクがあるうちの前者。そして Rita May は、'76年の名作「Desire」のアウト・テイクで、同アルバムの Mozanbique にもちょっと雰囲気の似た粋のよい佳曲です。

 その他、ライブ・テイクや公式盤未収録曲など、ざっと順番に捕捉すると、Disc 1 の I Shall Be Released は「Greatest His 2」と同じテイク、Like A Rolling Stone, The Mighty Quinn (Quinn, The Eskimo) は「Self Portrait」に収録されたワイト島でのライブ、Lay Lady Lay, Idiot Wind は「Hard Rain」のライブ。Disc 2 の Mixed-Up Confusion, Can You Please Crawl Out Your Window? は「Biograph」が出るまではここでしか聞けなかったアウト・テイクで、Positively 4th Street もいくつかの編集盤にしか収められていないシングル曲。Disc 3 の Maggie's Farm はこれも「Hard Rain」からのライブ・テイクです。

 こうして見ると、オリジナルでないライブ・バージョンのものがやや目立ち、特に名曲 Like A Rolling Stone が少々ヨタったワイト島のテイクというのが、これからディランを聞き始めようという人にはキツいですが、'70年代に日本人が選んだディラン・ランキングと思って聴けば、これはこれで楽しい選曲ではないでしょうか。たまには違う曲順で聴くと新鮮だったりして。って、こりゃオタク感覚だな、やっぱし。

  

目次へ

 

 

 

TOP | Song index | Album index

 

banner