Billy 4
川向こうの銃があんたを追い立てる
あんたをつけ狙う保安官は 包囲するかのよう
懸賞金稼ぎがあんたの周りで小躍りしている
ビリー、やつらはあんたが自由なのが気にくわないのだ
ベランダで一晩中仮寝をしたり
農場のあたりうろついたりしながら
やつらはあんたをプーツ・ヒルに送る魂胆だ
ビリー、おれに背を向けないでくれ
気狂いじみた表情の その心の奥底で物思いに浸っている
ケースには数本のライフルと弾丸の穴
いつだって多くの(銃の柄の)刻み目ともう4枚のエースを持っている
ビリー、あんたはたったひとりで勝負をする
どこかの美しいセニョリータと寝そべりながら
暗い寝室へと彼女はあんたを迎え
メサの暗がりへあんたを誘う
ビリー、あんたはたったひとりで行くんだな
パット・ギャレットがあんたの居所をつかんだという話だ
おかしいと思ったら片目を開けて眠るがいい
ほんの小さな物音も 雷鳴のように響くのだろう
奴の銃身からとどろく雷鳴のように
見知らぬよそ者がいつもこそこそと盗み見て
どこかの向こう見ずな愚か者があんたに好機をけしかけ
サン・ペドロあたりの年増の売春婦が言い寄るだろう
あんたの心と魂に
タルサから来た実業家はあんたにくたばって欲しくて
あんたをとっちめるためにミスター・ギャレットを雇った
友だちだった奴に追われる羽目になったからといって
そんなに落胆するなよ、ビリー
頼れるものといったら あんたの女だけ
サンタ・フェでひとり買い
エル・パソでひとり撃ったのを覚えているだろ
ビリー、あんたはもう長いこと逃げ続けてきた
トゥラ・ローザあたりの裏通りか
あるいはリオ・パコスの渓谷できっと
風来坊の女たちがあんたの墓と小径を弄ぶことだろう
ビリー、あんたは故郷からはるか遠く