ガーデンハウス

■ガーデンハウス<木工

 

 

ガーデンハウス (現在進行中)

上から下

 

 

 

 

 

 

 

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2012.5.14 

 仮の掘っ立て小屋を移設していよいよ此処、ささやかな庭の北西角地に“ガーデン・ハウス”を建てる。予定地は東西2200mm、南北1500mm。家の北側の外部コンセントから電源をPF管で土中に埋設してひっぱり、手製の“たこ”で地面を固め、水糸を張って隣家との境界を確認した。

 

 

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2012.6.3

 ホームセンターでは束柱とブロックの間にかます基礎パッキン、パッキンを切断するためにパイプやアルミなどを切断する替え刃式のスーパーソー、以前に先端が欠けてしまった下穴用のビットなどを本館で購入して、木材のある資材館へ。土台部分は長持ちする材を使いたかったので、15年以上持つという防腐剤注入済みのサザンイエローパインを選んだ。束柱はこれの4×4材を200ミリづつ合計9個にカットしてもらい、根太は2×6材(3640ミリ)をぜんぶで6本使用。木材だけで今日は1万5千円ほどかかった。ほんとうは床材もおなじサザンイエローパインの2×6材を予定していたのだが、床材もいれるとぜんぶで15本となり店のほぼ在庫すべてを使い切ってしまうわけだが半数近くがかなりの反りがあり、またぜんぶカットしてもらったとしても、後部座席を倒したわが家のファミリー・カーではとても運べそうになく、店で貸し出してくれる1.5tのトラックも予約が入っていて午後からしか使えないとのことで、作業的には床貼りまでとても進みそうになかったので、今日は土台の材料だけに限定することにした。4メートル近い材を一人でレジまで持って行くのも結構汗をかく。小屋やウッドデッキなどは物量との勝負でもあるな。

 午後から防腐塗料の塗り作業。防腐剤注入済みのサザンイエローパインはそのままでも15年の耐久年数ということだが、念を入れて外部用の保護塗料(ウォルナット)を小口も含めて塗った。それから基礎パッキンをスーパーソーで半分に切断。半分のサイズのも売っているのだが、二倍サイズをじぶんで切った方が安くつくので。それを47ミリのネジで束柱9個に止めて、暑さのためいったん休止。リビングのソファーで昼寝をして、ジップの夕方の散歩へ行って、涼しくなったところで蚊取り線香を炊いてもう少しだけ作業。再度、予定地を整地したうえで、土台二箇所部分に穴を掘って、バラスを入れ、手製のタコで固め、ブロックを乗せ、根太材を渡して水平を調整した。

 ここで本日は時間切れ。材料にブルーシートを被せていったん終了。一日だけの休日では、まあこんなところか。後は来週に予定している連休だが、一日は子と木下サーカスへ行くので、残りの一日で床貼りまでいけたらいいけど、どうだろう。

 

 

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2012.6.11

基礎石代わりのブロックの設置。シャベルで掘り下げ、砕石を敷き、自作ダンパーで叩き、水平をとる。四隅から、それぞれ角々に木材を渡して、こちらも水平をとる。のっけからこの辺が土木作業とあいまってきつい作業だったかな。四隅を固定したら、それぞれを基準に他の箇所も設置していき、最終的に9箇所を完成。水平をとるのはほんとうは「水盛り遣りかた」がいいのだろうが、面倒なので、今回は基礎ブロック時点ではアバウト、次の束柱に根太を取り付ける際に最終的な水平をとるやりかたを取った。ブロックが固まったら、外回りの四角を形成する根太をネジ止めしてのっけてみる。そして予めパッキンをかましていた束柱を配置して、水平を見ながらクランプで仮止めをしていき、すべての水平が確認できた時点で本格的に束柱へ、90mmのかなり長いネジをインパクト・モードで打ち込んでいく。そうして束柱や根太を追加していくわけだが、後はひたすら下穴をあけて、ネジを打っていく作業。さすがに材料がこれまでより固いせいか、下穴を穿つビットを二本も折ってしまうはじめての経験もあった。肝心の土台のところなので、ネジも一箇所に5〜6本は打つので、合計すれば百数十本は打っただろうか、最後にはドライバーを後ろ押しで支えていた左手の一部が振動と熱さで軽い火傷のような状態になった。夕方、暗くなる直前にようやっと作業は完了。

 さて、とここまできたらいそいそと床板を張って、一時的なウッドデッキでも愉しみたいところだが、まだまだ斜交いや根太の下部分に補強材を入れるのと、それから地面の処理をどうするか。作業を覗きにきた近所のSさんは、小屋の湿気対策と隣への雨の流入防止のために勾配をつけてセメントで固めてしまうのが一番と言うのだが、勾配は確かに忘れていた。あまり頑強なセメント仕様などは避けたいので、いまのところ空練りモルタルで軽く勾配と排水路をとろうかなぞとも考えている。床下に湿気取りの材を敷いたり、あるいはどこかのDIYサイトでは根太と床材の間に防湿シートなるものを貼っているところもあったので、その辺も調べてみようろ思っている。いろいろな意味で土台はなるべく慎重に、万全を期したい。

 

 

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2012.6.23〜24

 昨日、今日と連休の二日間、幸い天候に恵まれて、庭のガーデンハウス作業は何とか床張りまで完了した。昨日は土台部分の補強で、根太を支える柱回りと、根太が直角に交わる部分の火打ち土台にそれぞれサザン・イエロー・パインの端材をあてがった。特に45度の切断でははじめてお目見えのスライドマルノコが大活躍(じつにすばらしい)。それから床下のぐるりを野地板で囲って、内側に約10袋のインスタント・モルタルを(練らずにそのまま)投入。板で、まるで京都の寺社の石庭でも造作するかのごときに平らにならし、さらに微妙な勾配もつけて、庭の水遣り用の散水器で水をたっぷりまいて固めた。夕方に床材をホームセンターで購入してきてこの日はタイムアップとなった。何せごくごくふつうの大衆車なので一度に運べる量は限定される。土台の材は防腐処理がされたサザン・イエロー・パイン材であったが、床材はこれがすでに在庫がなかったのと(反った粗悪品以外に)、室内ということも考えて、熱処理で耐久性を高め、環境にも人体にも良いというサーモウッドを選んだ。ちなみに木材の費用は、土台のサザン・イエロー・パインが約2万円、サーモウッドが3万円で、現在のところ合計5万円である。二日目は朝から子も手伝ってくれてこの床材にオイルステインの防腐塗料を塗装。今回は刷毛を使わず、オイルをしみこませたボロ布をこすって塗装した。近所のSさんから床下に炭を敷いておくと湿気取りによいと聞き、床材を乾かしている間にホ−ムセンターでバーベキュー用の木炭(10キロ入り千円)を五箱買ってきて、床張りと同時並行で床下に敷いていき、結局五箱すべてを使い切った。床張りも一枚の板にネジが約10箇所、これが17枚だからぜんぶで170回のネジうちで、一枚づつクランプで固定して、ネジ位置も寸法を測っていたら、案外と時間がかかって、夕方にやっと完了した。床下からの電気の線は24センチの穴をドリルでうがって通し、隙間をパテでふさいだ。途中で勉強をしていた子がカキ氷をつくってもってきてくれ、二人で作業中の床に腰かけて食べ、それから少しそこで昼寝をした。家の北側の隙間から入ってくる東風が南へ抜けて、ほどよく気持ちがいい。できあがってみたら、何だか素朴な能舞台のような、野外ミニステージのような空間で、この上にテントを設営して一晩寝てみてもいいかも知れない。とりあえずここまで仕上げたら雨が降っても野ざらしで構わないので、残りの梅雨の季節、舞台を眺めながらこんどは上部分の構想をじっくりと練る予定。

 

 

 

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2012.10.12

ラフな小屋の骨組み図面もできて、ぼちぼち作業再開。SPF材を30本ちかく買ったら、もうわが家の大衆車にはとても乗らない。折りしも帰ってきたホームセンターの1.5tのトラックが借りられるというので、ついでにと1820×910の合板(針葉樹の構造体合板)も15枚ほど追加して荷台に載せた。1.5tのトラックってたぶん運転するのははじめてだと思うが、ハンドルの傾きがほとんどなくて、なんだかそんなのを握って運転しているとあの三谷幸喜の名作「ラジオの時間」の渡辺謙扮する長距離トラックの運ちゃんにでもなったような気分になってきて、思わず「メアリー・ジェーン〜」と叫んでしまいそうになってくるのが不思議だ。城下町の狭い路地にトラックを突っ込んで、Yと二人で急いで庭のデッキの上に運び入れた。帰りは通り抜けが難しそうだったので、Yに後ろを見てもらってバックで出した。やれやれ。大型の建造物はこの資材の搬入だけでも大変だ。今回はまだ図面が1階部分だけしかできていなかったので、ロフトと屋根の部分の材はまだこれに入っていない。慌てて購入した合板も1階部分で使用するのは10枚くらいだが、屋根の近くは明かり取りで一部ポリカーボネイトの仕様も考えているので、アバウトで5枚を追加した。余っても中の棚や作業台など、使い道は他にもある。これからアメリカの2×4方式で、SPF材で壁の骨組みをつくり、そいつを起こして合板を貼り、防水シートを貼って、屋根をこしらえて・・・ とやっていくわけだが、搬入を終えて、遅いお昼をYと食べ終えたのがもう2時近かったので、夕方の予約していた歯医者の時間まで、今日はそれほど実際の作業時間は取れなかった。その他、ホームセンターでいくつか買い物をした。マルノコ(以前に買ったスライド・マルノコは据え置き型なので、遊撃的な安いのをひとつ ・・・とリョービのW1700――――ネットとほぼおなじ値段で作業台がおまけについていて6,900円で)、透湿防水シート2,900円、タッカー1,900円(防水シートや漆喰の下地材のラス網などを固定する大型のホチキス)、その他コースレッド(ネジ)の買い足しなど。ちなみに今日買ったSPF材と合板共に1万3千円づつで、併せて2万6千円。10万円ちかくは行った前回の土台部分の材料に比べたら格段に安い。ここまで揃ったらはやく「小屋の形」が見てみたいものだ。

 

 

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2012.10.13

 小屋作業二日目。早朝からせっせと働いて、パネル3面分の骨組みを完成した。いちばん大きい南北の壁面で2200ミリ×1820ミリあるので、これを限られた作業スペースのなかであっちへ移動したり、作業のため起こしてから反対に回したりと、なんせ一人作業なのでそれだけでも大変で、3時頃にあと一枚、東側の壁面を残して今日はこのあたりで仕舞いとした(この時点で結構くたくた)。出来上がった骨組みをデッキの上に重ねて、合板や残りの材も重ねて、雨に濡れないようにブルーシートで包んだ上に、さらに(一度も使ったことのない)車のカバーを被せた。いま組んでいるSPF材は内側の構造体で、特に防水処理もしないため壁面や屋根が出来上がるまでは雨に濡れるのが困る。なるべくパーツを予め作れるだけ作っておいて、できたら一日で組んでしまい、壁は防水シートを貼り、屋根は桟の骨組みだけ渡せたらとりあえずはブルーシートでも張れるので、そこまでを一気にやってしまいたい。ここまで来ると早く壁だけでも立ち上げて雰囲気をつくりたい気もするが、しばらくは休日を利用してしこしこと下準備(パーツの製作)を行い、どこかの天気の良い連休あたりを利用したら、あとは細かい部分部分をゆっくり愉しみながらのんびりやっていくつもり。(さしあたりいま頭の中でとぐろを巻いているのは、ロフトの子のリクエストの丸窓を技術的に如何に構築するか)

 

 

 

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2012.10.20

 休日。朝食後のコーヒーを飲みながら庭の資材にかけたブルーシートをめくってみると、部分部分雨が漏れたらしく材が濡れてしまっていた。数年前に買ったブルーシートと車用のカバーでは、そもそも完璧な防水は期待できなかったか。デッキ部の間に端材をかまして底上げし、合板を起こして風通しを良くし、乾燥しやすくしておく。今日は快晴だからじきに乾くだろうが、防腐塗装もしていないたんなる構造体の材だから、あまり濡れるのは好ましくない。ぼちぼちと進めて行かなければならない作業であるから、この雨仕舞いがやはり最大の課題といえる。

 朝からホームセンターへ買い出しに行く。先週買ってきたホームセンターの自社ブランドの安い防水シートを返品して、アスファルトを滲み込ませたルーフィング二巻(一巻 21m×1m)に交換してもらった。値段は倍の6千円だが、ここでケチってはいけないと判断した。それからSPF材を買い足して、いまつくっている東西南北4面の壁体のさらに上に載せる、ロフト部分の北側の骨組み分をカットしてもらった。北側は1150mm。一方南側は1500mmで、片流れの屋根の南北の高低差はおよそ350mmの設定で、1505mmの長さで角度はだいたい13度ほどになる。これはピタゴラスの定理だそうだ(とっくに忘れていた)。とりあえず北側の骨組み分だけを購入したのは、四面の壁を組み立てたときに、一時的に防水シートで凌ぐ屋根部分に傾斜がないと雨が流れないで溜まってしまうから。本来北側のパーツを暫定的に南側に取り付けて片流れをつくろうという魂胆である。それから朝の雨漏れ対策として軽トラックの荷台用の防水シートを一枚。これが結構高くて5千円近くした。

 塾の自主学習へ自転車で出かける子を見送って先週の作業の続きに入る。子が(いったん)帰ってくる11時頃までに、四面のうちの最後の東側(これは家の北側からの風を通す窓部がある)の壁体の骨組みが完成した。陽が高い暖かいうちにと、それからこんどは風呂場へ移動してジップをシャワーで洗う。帰ってきた子とカップラーメン、数日前の残りの八宝菜、などで昼食。午後からの塾に遅れるという子を車で送ってから、小屋の作業を再開してロフト部の北側パーツを組み終える。急いで道具を片づけて、資材を雨仕舞いして、自転車で予約していた駅前の歯医者へ。帰りに西友で夜の食材などを買ってくる。鶏肉に塩コショウの下処理だけして、図書館の仕事を終えて帰ってきたYとすれ違うように、ジップの散歩と夕飯。帰ってソファーで30分だけ新聞を読んでから、夕飯の支度・・・

 

 

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2012.11.8

三日前の木曜日。イレギュラーで休みをとって、もう待ちきれない、さっさと組んでしまわなければ気持ちもしぼむ、と出来上がったパーツを本格的に組み立てて、北・西の裏手二面に何とか合板を貼り付けた。作業自体はネジでばんばん留めていくだけなので大した作業じゃないが、何分ネジの数が大量で、合板の切断も含めてそれなりに時間がかかる。それにそれぞれ隣家と接している裏面は隙間が50〜60センチ程度しかなくその狭い空間で、むかしイッセー尾形が演じていた酔っ払ってビルとビルの隙間に挟まって動けなくなったサラリーマンのように奮闘しながら大量のネジを打ち込んでいくので、体勢的にもかなりきつい。壁面同士は75mm、床の根太と接合する部分は90mmの長めのネジ(コーススレッド)をインパクト・モードでがんがん打ち込んでいくので、ドライバを押さえている手がやがて火傷をするくらいに熱くなってくる。北・西二面への合板貼り付けをほぼ終了したのが夕方5時頃。そこから、暗くなりかけてからの雨仕舞いが大変だった。屋根部分が平らのままだとシートをかけても雨が溜まってしまうので、傾斜をつけるために、ひとつだけ作っていた北側のロフト部分をクランプで南側に仮止めして、野地板を何本か渡して仮の屋根とした。先日急遽買ってきたトラック荷台用の強力防水シートを屋根にかぶせ、その上から車用の雨シートをかぶせ、東面・南面の胴回りはブルーシートを巻きつけた。この時点で高さが最大3メートル半。脚立のいちばん上にのぼってやっと、手が頂上に届くくらいなので、シートをかぶせるだけでも大変だ。ライトの灯りの中で夜7時過ぎにやっと一段落して、Yが用意してくれたすき焼きの夕食にありついた。雨仕舞いは途中から、塾から帰ってきた子も手伝ってくれた。まだ作業過程なれど、それなりに形が見えてきた小屋の中で二人してライトの灯りに照らされていると、何だか子どもの頃に遊んでいた秘密基地の復活のようで、心がときめく。たぶん、原点はそんなところだろう。本来は連休のときに、二日かけてもう少しきちんとした形まで持っていきたかったのだが、この頃はずっと休日といえば子の入試説明会か、そうでなければ雨降りで、年末が近づくと仕事も忙しくなるので、あんまりのんびりとは待っていられなかった。かくして秀吉の一夜城の如く、巨大な物体が庭のすみに突如として出現したのであった。ご近所から見学者も数名。

 さて、作業の続きは、次の休みの日曜日(本日)にと思っていたのだが、またしてもまたしても雨模様。シートを貼った部分は何とか持ってくれるだろうが、合板が剥き出しのままの北・西の裏手二面は、できるなら濡らしたくない。というわけで、ほぼ70〜90パーセントという予報を確認した土曜の夜にこれまた急遽、仕事から帰ってきて慌しく夕食を済ませた夜10時に、Yの手伝いも受けて、防水シートをこの北・西の合板に貼り付けたのであった。フェルトにアスファルトを染込ませたというルーフィングはかなり重たい。こいつを5メートル、6メートルの長さをYと二人で「そっち、もっと引っぱって!」 「そのまま押さえといてよ!」なぞと半ば怒鳴りながら上下二段、タッカー(大型のホチキス)で留めていった。隣家の人はさぞや五月蝿かったと思う。とまれ、これで何とか最低限の雨仕舞いが整ったかな。何とか持って欲しい。

 ところでこうしてシートに覆われた巨大な構造体をあらためて眺めていると、どうもわが家のささやかな庭にアンバランスであるように思えてきた。もともとそれは木曜日の雨仕舞いが終わったときにYが言い出したことなのだが、そのときはわたしも終日の作業で疲れていて、「また、貴方はそんなふうに、せっかく人が一生懸命やっている物に対してネガティブな物言いをする!」と不機嫌になった。しかし大体、彼女の意見は的を射たもので、なんだかんだと言いながらわたしは最後にはそれを認めざるを得ないのだった。これまでいつもそうで、さいしょは勝って、気がつくと負けている。要はロフトを前提にした高さが「庭の空間を殺してしまう」のだった。もともとロフトは子への“プレゼント”であり、どうしても必要不可欠なわけではない。加えて3メートル以上の高さでの(しかも大抵は一人の)作業に、その高さを実感してはじめて不安を覚えてきたのもあった。昨夜、隣で寝ているYが夜中に急にうなされて、てっきりわたしに怒鳴られている夢でも見ているのかと罪深い気持ちでなだめたのだが、あとで訊くとじつはわたしが小屋の作業中に高所から落ちて倒れているのを発見した彼女が夢の中であわてて救急車を呼んだりしていたものらしい。「やっぱり、ちょっと高いな。ロフトは紫乃に我慢してもらって、もう少し低くしようか」 熱い杜仲茶をすすり庭を眺めながらわたしが言うと、「そうでしょ」と、黙ってアイロンをかけていたYの表情がぽっとランプが点いたように明るくなった。それで、ちょうど風呂から出てきた子に説明したのだった。子はさいしょは悲しそうな顔をしたが、最後には理解してくれた。「その代わり、屋根はおまえが言っていた赤い色にするし、そこに風見馬(“鶏”に非ず)をつけてもいいよ」  設計図的には現在、南側に仮止めしている高さ1150mmのロフト部材をばらして、350mm違いの二面に作り直す。

 

 

 

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2012.11.18

予告どおり1150mmのロフト部材をばらして、高さ790mmと440mmのそれぞれ南面、北面の部材に作り変えた。後付する梁の部分も合わせれば、南側は高さ830mm、北側は高さ480mmで、高低差は350mm。少々ややこしい三角関数の計算になるが、南北の長さ1325mmを底辺として90度の高さ350mmのもう一辺は約1370mmで、角度は14.79度となる。これが屋根の垂木との間に形成される三角スペースの大きさで、ここに5mm厚のアクリル板を貼り付けて、採光を確保する予定。ややこしい三角関数は、じつはこんな便利なサイト(Keisan生活や実務に役立つ計算サイト)に助けてもらった。もう少しウンチクを披露すると、前掲の角度のことを「屋根勾配」と言い、その勾配(角度)によってどんな屋根材が適当かが決まり(瓦、ストレート板、金属板等々)、なおかつ作業の危険度にもつながってくる。一般的に7寸勾配(約35度)あたりから、滑り落ちる危険性が高くなるため足場を設けることになる。ちなみに14.79度はおよそ2寸5分の勾配である。その他両サイド(東西)も北面の高さに合わせて骨組みを作成し、取り付けた。また東面のルーフィング(防水シート)も取り付ける。窓のスペースはとりあえず雨対策のため、いったんルーフィングで閉じてしまう。

 

 

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2012.11.24

南面の窓周りの合板を、メジャーで測り、丸ノコで切断しながら貼り付け、ルーフィング(防水シート)も取り付け。合板のカットは最近買ったばかりの丸ノコが実に役に立つ。昨日は交通誘導の現場、明日は大阪マラソンで早朝より勤務のため、今日は午後2時くらいに早めに仕舞いとし、ソファーでしばらく昼寝をした。たまには休日、体も休ませねば。

 

 

 

 

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2012.11.29

雲行きが怪しかったが何とか持ってくれた。今日も朝から夕方まで、途中生垣のバリカン作業も併せて終日。今日は屋根の垂木を載せる桁の材を取り付け。西側は隣家が迫っているので100mm、東側は400mm、張り出している。それから上部、元ロフト部分の南面を除く三面の合板とルーフィング(防水シート)の貼り付け。特にわずかな隙間しかない北と西の面は脚立を立てることができないので、内側から脚立のTOPに立って、外側へ向かってそれこそ逆さ吊りのような姿勢で下穴を開け、ネジを打ち込む作業をこなしていく。かなり辛い作業だ。そんなわけで雨仕舞いをしたら何も変化がわからないけれど、地味に少しづつ進んでいく。この結構負担になっている雨仕舞いも、もうあと1, 2回のつき合いだろうか。屋根材はすでにオンデュリン社のオンドュビラ タイルをDIY CITY のネットショップで注文している(オンデュビラ(シェードレッド)×15枚、釘セット(100本入り×1個、オンデュビラ用面戸 軒先用×6個 送料込みでしめて18,120円)。とにかく屋根ができて、雨を気にしない状態に早く持って行きたい。夜は風呂上りにこの小屋の中でひとりビールを飲むのが日課。内部を見上げながら今後の作業や内装(今後設置予定の棚や作業机など)に思いを馳せるのが、いまいちばんの憩いのひと時。

 

 

 

 

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2012.12.2

今日は朝寝坊もあって、ぼちぼちの作業。唯一残っていた上部の南面のパネルと、それから組み合わせの関係で欠けていた小さなスペースにパネルを張ったところまで。午後からはYと買い物へ出かけて、ホームセンターで2×4材を少々、欠けてしまったインパクト・ドライバーのプラス・ビット、もう何度も折っている下穴用の3.0mmバイス、外部用の防腐剤、などを買ってきた。これで屋根以外は、東西のわずかな三角地帯だけが残った。ここは5mm厚のアクリル板で明かり取りにしようと思っているのだが、今日行ったホームセンターでは3mm厚までしか置いていなかったので躊躇した。3mmでいくか、2枚重ねでいくか、あるいは中空のポリカーボネイトの二重という手もあるが強度的にどうだろう? 次の休日まで考えてみる。外壁のパネル張りがほぼ終わったので、書斎に残った合板をすべて小屋の中へ移動した。1820mm×910mmがぜんぶで4枚と端材が少々、残った。屋根は3枚で足りるので、ほぼ計算どおり。あと数日で、念願の棟上に手が届く。2×4(ツー・バイ・フォー)の片流れの屋根なので、「棟」上げというよりか、「垂木」上げという方が正しいかも知れないが。

 

 

 

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2012.12.6〜7

連休なれど子の病院があったり、マラソン大会の観戦があったりで半日づつの作業。とくに大型の建築物は準備や仕舞いに手間がかかるので、そうなると実質の作業時間は限られてしまう。よって小屋裏の三角地帯の製作と、その片方の取り付けでタイムアウトとなった。三角部分は角度がいちばん難しかったが前述の三角関数のサイトと、実際にメジャーをあてて採寸をとったものを材に墨つけし、手ノコとスライドマルノコを駆使して組み合わせた。雨が当たるかも知れない部分なので念のため防腐剤を塗り、続いて3mm厚のアクリル板をジグソーで切り取ってネジで止めた。取り付けてみるとナカナカ立派で、アクリル板には見えません。躯体があまりにぴったりすぎて、実際にはめ込む際に木槌などでだいぶ叩いて苦労したが、それだけ正確だったということか。どのみち垂木などとの間で隙間は出てくると思うので、コーキング材などで埋めようかと思っている。

 

 

 

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2012.12.15

あまり変わっていないように見えるが、小屋裏の三角地帯の残り片方を取り付け、建物ぐるりでは最後に残っていた正面の上部に防水シートを貼った。

 

 

 

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2012.12.21〜22

21日。いよいよ垂木(1820mm×8本)をシンプソン金具をつかって取り付け、垂木と垂木の間の隙間(面戸板)をいちいち実物計測でマルノコで裁断して埋めていく。これらのうち、雨がかかる可能性がある部分だけ防腐塗料を塗布。屋根中央部分を残して西側と東側にそれぞれ厚さ12mmの合板を垂木に取り付ける。1820mm×910mmのサイズの合板をカットせずにそのまま収まるように設計している。軒のでっぱり300mmはちょっと短いかなとも思ったが、この合板の兼ね合いで妥協した。東西の合板2枚は小屋内に立てた脚立からのぼって作業した。最後に残った中央部分はやむをえず(現在、空き家の)隣家の物置にひろげた脚立を立てかけ、そこから屋根にのぼって作業した(すべて一人作業なので、このとき合板は予め小屋内から先に上げておいた)。その後、長さ2700mmにカットした防水のルーフィング二巻きをあげて、タッカーでとめ、これでとりあえずは毎回苦労した雨仕舞いから永遠に解放された。垂木の小口の鼻隠しは、屋根材用の横木を取り付けるのに垂木の位置をまだ知りたいので残してある。翌22日は天気が良くなかったことなどもあり、ドアの枠板を取り付けて防腐塗料を塗布したくらい。さて、ドア用にはすでにこんな装飾丁番を用意している。ノブや鍵をどうするかを思案中・・・

 

 

 

 

 

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2013.1.11

順番からいけばまずは屋根なんだろうけれど、連休の初日、天気は快晴で冬の陽だまりも。何となく気分が良くて、屋根よりも扉をつけたい気分だったのでそうした。1×4材を6枚と、半端なサイズは1×6材をマルノコで縦に切断して調整した。木工ボンドをつけて、バイスで締めて、裏から上中下の3枚の横板をネジでとめて、その後じっさいの枠に当てはめながらカンナで微調整をした。ナチュラル色の防腐剤を塗って、ネットで購入したアイアンの装飾丁番を付けた。当初はこのふたつだけでは持たないかなと思い別途に丁番をつけようかとも思ったが1×4材の厚さに見合うものがなかった。結果は充分であった。取っ手は山で拾ってきた自然木を磨いて防腐塗料を塗り、スペーサーと径4mm、長さ60mmのネジとボルトで固定したもの。上の写真のあとで、ステンゲートラッチなる錠を取っ手のやや上方に取り付けて、南京錠で鍵もかかるようになった。足元の段差解消に枕木(長さ700mm、2千円)も買ってきて置いてみた。やっぱり扉は小屋の顔である。

 

 

 

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2013.1.26

毎日さむい。だから気乗りのしない、ちょっとだけの作業。屋根材の支度。いつもどおりアバウトな図面を描き、屋根材を固定する垂木を切って(水があたる可能性もあるので念のため)防腐剤を塗った。それからひさしぶりに屋根に上って、この垂木を留める柱の部分を明確にしておくために、紐の両端に結んだピンを南北の垂木の端に刺してチョークを引いていった。

 

 

 

 

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2013.2.2

雨の予報だったので、何となくこの間から木組みを考えて図面を描いていたロフト部をつくった。雨は降らずにちょっと暖かな良い天気だったけれど。子がのぼるところなので強度を考えてまず南北の壁面に2×4材を打ち、そこにおなじ2×4材の桁を渡し、さらに以前の作業で余っていた幅185mm、厚さ19mmの材を中間に二枚渡して合板を貼った。子がはじめての住人として上り、そのあと私も寝転がって30分ほど昼寝をしたので強度は問題なし。ここはしばらくは子の秘密部屋となり、子が大きくなって上らなくなったら物置スペースとなる。

 

 

 

 

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2013.3.21

約三週間の出張から帰ってきて、まだ正式に退院できない子の卒業式や中学の説明会、プレ授業などの合間をぬって、一日かけてとりあえず懸念だった屋根材を貼り終えた。傾斜面での作業は最初は覚束なかったが、要領が分かったら後半は結構はやかった。使ったのはフランス・オンデュリン社のオンドュビラ タイル、色はシェードレッド。取扱店を探すのを苦労したが、このネットショップにて購入。すごくいい色合いなんだけれど、残念ながら後ろ向きの片流れ屋根のため、隣家のOさんちの二階の物干し台からしかこいつは見れないことが判明した。うーん。

 

 

 

 

 

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2013.4.10

どうやって埋めてやろうかと気になっていた、軒下の隙間。ネットを調べていて、こんな便利なものがあるのを発見した。発泡ウレタン(ウレタンフォアーム)。耐寒・耐熱・耐水で、泡状にひろがったあとは発泡スチロールのように固まる。値段は1本1,300円ほどとややお高く、一度に使い切らなければならないが、隙間はぴったりと埋めてくれた。片流れの屋根の低い方と、両サイドの三角地帯と屋根材の隙間部分に完全施工し、高い方は隙間はそのまま残して換気孔として利用することにした。それは次回。

 

 

 

 

 

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2013.4.20

片流れの屋根の高い方の隙間を夏場の換気対策に利用できないかと考えて、細長い形状で、メッシュが着いたようなものはないかとあれこれ探していたら、ちゃんとありました。軒天用の換気口。メッシュではないがちょうどいい大きさのものをホームセンターで見つけて、穴の反対側(隠れる側)に張替え様の網戸を切ってタッカーで留めた。二箇所にこれを設置して、鼻隠しで塞ぐ形となった。微妙な隙間は鼻隠しを取り付ける前にパテでふさいだ。低い方の北側の鼻隠しも併せて取り付け。ついでに強度が気になっていた東側の屋根の張り出しに二本、垂木を追加して防腐剤を塗った。屋根の高所作業は、ほぼこれで終わりかな。

 

 

 

 

 

 

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2013.4.26

南側、ドア横の窓を作成。床材で使ったサーモウッドの端材でカウンターをつけてみた。防水シートの端を下に巻き込んだ形で打ち付けたため、結果として外へ向けて微妙な傾斜がつき、雨の逃しもいまのところ良い。こちら側の窓はドアと同じで1×6材と1×4材の板張り、丁番はドアよりもやや貧弱だがヤフーのオークションにて一個250円で落札した装飾丁番を用いた。戸当たりもドアとおなじく。開放時の固定は縦の1×4材にドリルで穴をうがち、そこにつっかえ棒の自然木をかましている。閉鎖時はこれもドアと同じくステンゲートラッチなる錠で内側から施錠できるようにした(すでに高級なスライドノコを置いているので)。窓を開けると、もうじき実がつくだろうジューンベリーの枝が手を伸ばせば届く。

 

 

 

 

 

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2013.5.19

東面の窓を作成。当初は上限2段のスライド式を考えていたが、実際に窓枠を設置してみると(残りスペースが)思っていたよりかなり小さい。東面は家の北側から抜ける貴重な風の通り道なので、最大限に開放することにして、片開きの窓に予定を変更した。一束で買っていた杉の材にトリマーで溝を掘り、アクリル板を嵌めて釘で固定した。ところがあんまりぴったりサイズにしたために開かない扉に。とりあえずバイスで固定して、次回の調整とした。それともうひとつ、数日前にホームセンターでまたトラックを借りて断熱材とパネルを数枚づつ搬入していたので、屋根の内側に断熱材を張った。手ノ子でちょうどいいサイズに切って、端材を桟にネジ止めしていく。簡単な作業なのだが暑さで汗びっしょりになった。これで少しは屋根が受ける熱を緩和してくれたら。

 

 

 

 

 

 

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2013.5.29

琵琶湖出張から帰り、入梅宣言を受けてさいしょの休日。どうかなと思っていた雨も何とか持ってくれて、一日かけて小屋内に棚を設置した。奥行き520mm、幅1220mmで計4段。いちばん上はロフトの床とフラットでパネルを渡している。高さはいちばん下が500mmであとはおよそ400mm。考えながら組んだわりには、わりと頑丈にできたんじゃないかな。ここに外の仮小屋の荷物などを移したら最終、仮小屋は解体される。小屋のスペースの1/3をこの棚が占めているわけで、奥のもう1/3がわたしの木工工房となる。

 

 

 

 

 

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2013.6.8〜9

 土日の連休なれど、二日目は子の演劇部の初の舞台があって一日半の作業、か。まずは東側の窓。窓枠をいったん外してカンナで窓枠分を削って、戸当たりをつけて、きれいにはまりました。丁番は前に何かで取っておいたお古で、内側からの施錠はお気に入りのステンゲートラッチ。その後いよいよ東側の壁面に柱部の墨つけをして(釘を打つ場所が分かるように)、一束なんぼの安い杉板をカンナで削って、防腐剤を塗り、壁面に鎧張りでつけていった。値段は少々張るが、錆びないようにステンレスのスリムビス65mmを新たに購入して使用。80mmの幅に対して25mmの重ねのジグをつくった。よく考えずに買っておいた杉板だが、80mmはやっぱりせまかったかも知れない。それだけ本数を張らなくてはいけないということだしね。ものの本では180mmや200mmあたりで30mmの重ねくらいがスタンダードらしい。買っておいた杉材をだいたい使い尽くしたところで今回はタイムアップ。

 

 

 

 

 

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2013.6.18

残りの鎧張りを終了。だいぶ山小屋風になってきた。これで東面はほぼ完成。

 

 

 

 

 

 

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2013.6.30

「ハイジの山小屋みたいな丸い窓」「そこから手を伸ばしてジューンベリーが摘めるように」と子からリクエストを受けて以来、長らく苦しみぬいてとうとう最後になってしまったロフト部の窓。船舶用真鍮窓から寿司桶に至るまで、およそ考え付く人智の限りを尽くして、さいごに辿りついたのが「えーい、八角でガマンしてくれ〜」  でも数学の苦手なわたしにそもそも正八角形の造作は無理な話で、土台の八角からしてすでに元の四角の一辺を単純に1/3にしているところからもう終わっている。おまけに180度から45度を引いた135度を、ちょうど半分づつにしないと材の太さが違ってくる(おなじ太さで交わらない)といったことすらも、切断してから気がついた呆けようで。ま、ともかく、裏から墨を引き、角々にドリルで穴を開けて、外側からジグソーで八角の穴を穿ち、それに合わせた外枠を嵌めたところ「あれ〜?」 計算したはずなのに微妙にゆるい。仕方なく余っている防水シートを細長く切り取ったのを何重にも巻いて隙間を埋めた。窓自体は杉の材にトリマーで溝を掘り、アクリル板を嵌めて釘で固定したのは東側の小窓とおなじ。釘は「また釘」という針金や有刺鉄線などを固定する二股釘を利用した。よくよく仔細にみれば荒さも目立つが、これで何とかカンベンしてね。

 

 

 

 

 

 

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2013.7.21

炎天下の一日、天井部に新たに購入したクリップ式の扇風機を据えて、残り1/3スペースのわたしの木工作業台を構築。主に2×4材を組み合わせて骨組みをつくり、そこへ厚さ12mmの合板を二枚、敷いた。中央の縦横が交わるあたりに一本、抑えの柱をかませたこともあり、それなりの木工作業も可能なくらいは丈夫にできたと思う。長尺物の作業も考えて、窓のカウンターとフラットにしたのも味噌。下には高さ350mmの棚も合わせてこしらえて、こちらはマルノコ、電動カンナ、グラインダー、それにオークションで落としたコンクリートドリルなどの置場。これでいままで書斎に置いていた多くの電動工具を小屋へ移動することができる。あとはコンセントを設置して、横長の蛍光灯を天井部につけてすっきりさせたら、作業台より上の壁面(西と北)に防音ルームのような有孔ボードを貼り付けて、専用のフックでその他の工具を配置する予定・・・

有孔ボードで工具棚作成 http://blog.boxhouse120.com/2012/04/pegboard-diy.html

 

 

 

 

 

 

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2013.8.11 & 8.26

子どもの入院などでばたばたしていて、8月になってやっと有孔ボードの貼り付けに着手。この頃にははじめてアメリカのアマゾン(amazon.com)で個人輸入したフック・セット(Triton 76995 95 pc. Pro Series Pegboard Hook and Bin Kit)もすでに届いていた。日本ではWebもホームセンターの店頭もあれこれ探してみたけれど、こうした有孔ボードのDIY活用はまだまだ一般的でないらしい。該当のフックはほとんど見あたらなかった。ところでこの有孔ボード、実は規格が25ミリピッチ(孔と孔ののセンターの間隔)と30ミリピッチの二種類あるようで注意が必要。近所のロイヤル・ホームセンターで置いていたものは30ミリピッチの方で、アメリカ規格(?)の5ミリ径・25ミリピッチのものをユーホームで見つけて購入した。サイズを測ってマルノコで切ったら、取り付けはビスであっという間。考えて棚側も貼り付けて三面とした。フックの方ははさんだり、ひっかけたり、ぶらさげたり、いろんなタイプがあるので手持ちの道具を眺めて考えながら壁をデザインしていくようで、これがなかなか楽しい。ならべてみると、意外と大した道具も持っていなかったな〜と。しかし目の前に出ているというのは、どこへしまったかとあれこれ探さなくてとても便利。なおかつ、一気に男の工房らしくなってきたのではないか。飛び飛びの二日に渡った作業であったが、合間にはデッドスペースにこまごまと棚や道具収納などをこしらえたりもしていたのだ。

 

 

 

 

 

 

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2013.9.22〜23

久しぶりの何もない連休。9月もそろそろ終わりだというのに日中は真夏のような暑さ。初日は西面の鎧張りで使う杉板32枚をマルノコでカットし、電気カンナをかけて防腐剤を塗った。それと南面(小屋正面)の漆喰に備えた枠作り(胴縁?)で、これも安い角材をカットして南面のぐるりに留めた。加えて窓の上に庇を設置。これは雨の日に窓を開けていたら枠と窓の隙間から雨が進入してきたため。後日にアイアンのブラケット(棚受け)で両サイドを固定する予定。

二日目は下地のモルタルを固定するためのラス網張り。2750ミリ×910ミリのラス二枚と、ラスを切断する専用の金挟みをホームセンターで購入。上からぶらりとぶら下げて、タッカーで留め、窓やドアの枠に沿ってラスを切っていく(ラス網は向きがあるので注意)。あとはひたすらタッカーを留めていくだけ。根気の要る作業だが、案外と楽しい。これでいよいよコテを使ったモルタルの下地、そして漆喰の塗りの作業が間近に見えてきた。

ラス網とは http://www.kawaguchitetsumou.co.jp/lath/index.html

 

 

 

 

 

 

 

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2014.3.21〜23

 長期出張なども重なって気がつけば半年振りの作業。寒さも和らいできて、連休を取っていよいよ前面の漆喰塗りに入る。まずはモルタルの下地処理から。窓枠などにマスキング・テープを貼り、舟に下地用の軽量モルタルと浅黄土を4:1の割合で混ぜ、粘度を確かめながら水を加えていく。モルタルを強化するために浅黄土を加えたらいいと教えてくれたのは近所のSさんだが、どこのホームセンターにも見つからなくて結局、近所のお婆さんが店番をしている建材屋さんで発見。モルタルを練るのは練りクワを使うが水が混じるとだんだんしんどくなってくる。ここでコンクリ用ドリルにSDS→六角の交換シャフトをかまして取り付けた攪拌用のプロペラ(?)が活躍。はじめてやったが、コテ作業は大変だ。腕と手首がかなりきつい。子は思わず「わたし、左官屋の家に生れなくて良かった〜」と。しんどいのだけど馴れてくるとだんだんコテさばきが上達してくる(ような気がする)。コツはコテ板を壁面にぴったりくっつけて板上のモルタルを押し出していくように練りこみ、広げていくかんじかな。コツをつかめばスピードも徐々に速くなっていく。あとは振りを大きくして均等な厚さで、舟でいえば二回分、袋の2/5ほど、約2時間ほどの作業で完了した。隣家のOさんの助言で、漆喰塗りのときのためにホウキで掃き痕をつけておく。

 二日目はモルタルの乾燥を待っている間(通常1〜3日くらいだが、モルタルが白く乾いてきたらいいらしい)、3年間端材などの置場として使ってきた仮小屋を撤去して、廃材で北側の狭い隙間にささやかな資材置き場をこしらえ、仮小屋の端材などを引越しさせた。夕方に乾いて白くなった下地面にシーラー(下地用の接着剤。NSハイフレックス)を1:4で水で薄めたものを刷毛で塗布した。

 三日目。いよいよ漆喰の塗り作業。今回取り寄せたのはヨーロッパ漆喰のエスタコウォール・レボコ、色は黄色味のAmrillo(アマリーロ)。モルタルとおなじように(ただし舟ではなくこんどは作業用のバケツで)粘度を計りながら徐々に水を加えていきながらコンクリ用ドリルの攪拌具で練っていく。まずは硬めのコテで薄め(1mmくらいがいいらしい)に一度塗り、次に休む間もなく薄めの仕上げコテでやや厚めの二度塗りで2〜3時間の作業。漆喰ははじめての作業なので着手前にいろいろと考え過ぎて躊躇していた嫌いがあったが、やってみれば素人でもそれなりに何とかなるものだ。

淡路浅黄土(ブルー) http://www.kinkikabezai.com/products/wp-content/uploads/sites/3/2013/01/72d3f5d323a601529d5c7a08232810f5.pdf

西洋漆喰「ESTUCO WALL」 http://www.estuco-wall.com/shikkui/what.html

 

 

 

 

 

 

   

 

2014.11.22〜23

 新規物件の仕事や、母と妹夫婦の引越し、子の手術・入院など慌しい日々が続いて、だいぶ空いた。といってもその合間に、小屋の東面に園芸用具をひっかける棚やスペースを設けたり、家の中の小物や母の注文品などをちまちまと製作していたわけだが、本格的な小屋の作業は久しぶりだ。

 妹夫婦の家のリフォームに併せてM工務店さんに製材を頼んでいた杉材(2225×150×12)20枚をしばらく前の休日に丸ノコで長さ調整し、防腐剤の塗布だけ済ませて小屋の中で乾かしていた。東西の面で使った材は幅80mmだけれど、今回はその倍に近い幅となる。これは北面は隣家(空き家の長屋)との隙間がわずか40〜50センチしかなく、作業の困難が予想されたためになるべく作業工程を減らしたいと思ったためだ。材の厚さ・幅の指定通り、(おそらく)わざわざ製材所でカットをしてくれて20枚で5千円というのはM工務店さんの出血サービスである(2メートルを超える材の搬入はわが家の大衆車では厳しいので、そういう意味でも大助かりだった)。

 満を持して始まった作業だが、2メートルを超える材を留めていく作業は一人では厳しい。こんなとき便利な相方の子は現在車椅子の生活だし、Yは仕事に行っていて不在。そこで考えたのが上の左の写真奥、見えるだろうか、屋根の軒からチェーンをぶら下げ、予め柱の間隔で下穴を開けて下準備をしておいたネジに片側をひっかけておいて、反対側を先にネジ止めしてから反対を固定するという方法である。チェーンなので好きな高さで引っ掛けられるのも使い勝手が良い。この方法を考案してから作業は随分とはかどった。ちなみに重ね幅は30mmで、これも予め材の両端に墨書きして大体で重ねていった。

 40〜50センチの隙間世界での作業はかなり苦しい。すこし高さが上がっていくと脚立が必要になってくるが、その脚立も状況によって先に脚立を持ってじぶんが後から入るか、じぶんが先に入って脚立が後かに分かれる。その脚立もきちんとは立たないので、足元に転がした丸太にひっかけるように斜めに立てて、後日のウッドデッキの足場用に買ったコンクリの台をそばに寄せて、そいつをとっかかりによじ登る。65mmの長いビスなので、インパクト・モードで叩くときはドライバの後ろから支えが必要だが、その体勢も狭い空間では容易に確保し難い。あとは上部に設置した換気口の部分。子からコンパスを借りて、重ねあう板二枚分に円を描いてジグソーでくりぬいた。隙間部分は悩んだが結局、エアコンの設置作業などで使うパテで埋めることにした。防水でもあるので大丈夫かと思うが、これでしばらく様子を見る。

 二日目はコーナー部分の隠し板を1×2材をL字に組み合わせて防腐剤(ウォルナット)を塗り、北西・北東の両端にビスで打ち込み固定させた。南側の両端はすでに設置済みである。

 これで長きに渡ったガーデンハウスの製作も、とりあえず完了といっていいかな。あとは内部を使いやすくするために、収納を考えたり、壁面に棚を増設したり、こまかい調整はあるが、小屋としてはこれで一段落。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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