■男のレシピ Log5 | もどる

*特に表記のない限り、分量はだいたい二人前。

  

 

 

油揚げと水菜のサラダ

小松菜としいたけの豆腐あんかけ

もやしとエリンギのキムチあえ

肉みそ卵丼

めひび

青葉豆腐 (枝豆の葛豆腐)

トマトの和風だしサッと煮

スペシャル納豆

夏の和風副食(サラダ風白合え・なすといんげんのからし和え・たたききゅうり・小松菜のお浸し)

中華風夏野菜炒め

梅じそ蕎麦と手製ふりかけ

宇野千代の焼きそうめんと茄子の鍋しぎ焼き

豚肉にらみそカレー

揚げナス風マリネ

ある日曜の素朴でおいしい昼食セット

ディル入りニンジンスープ

セリと鮭の混ぜご飯

うど三昧

鶏の胸肉と三つ葉の辛子和え

山椒味噌

 

 

 

 

 

 

 

■ 油揚げと水菜のサラダ

 

 水菜、というものは確か関東にいた頃は食べた記憶がない。奈良へ来て酒造りの仕事をしていたとき、蔵の北側の空き地にたくさん生っていた水菜をお手伝いさんが収穫し、但馬から住み込みで来ていた杜氏さん夫婦の食卓にあんまり頻繁に出したものだから「水菜なんて、うちの方では牛や馬でさえ食べない」と杜氏のおばさんがよく憤慨していた。それが私の水菜との、あまり印象のよろしくない出会いであった。しかし後に野迫川のKeiさんのログでご馳走になった水菜と油揚げの水炊きによって、水菜の評価はぐっとあがった。特に地元の冬の厳しい寒さをこらえたKuさんの水菜は甘くて美味であった。ところでこの水菜、生のままサラダにしても美味しいのをご存知だろうか。

 作り方は簡単。油揚げ(一枚)をオーブン・トースターか網焼きでカリッと焼いて、薄い細切りにする。水菜(1/2わ)は5センチの長さに切り、カイワレ(1パック)はそのまま。ボールに白すりゴマ(大2)、酢(大2弱)、醤油・ごま油(各大1)、砂糖(大1弱)、塩ひとつまみを合わせて混ぜ、水菜、カイワレ、しらす干し(大3)、削りカツオ(1パック・5g)、そして最後に油揚げの順に加えて和えるだけ。水菜は心配していたすじっぽい感じもまったくなく、実にさっぱりシャキシャキしていて、肉料理の相棒に最高である。

 

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■ 小松菜としいたけの豆腐あんかけ

 

 小松菜(1/2束)は50センチ長さに、しいたけ(2,3個)は十字に四等分。しょうがの千切りをひとかけ分。木綿豆腐(一丁)は鍋に湯を沸かし2,3分温める。フライパンにごま油(大1)を熱し、豚ひき肉(100g)を強火で炒め、肉の色が変わったらしいたけとしょうがを加え、しいたけがしんなりしたら小松菜を入れ、塩とコショウ(各適宜)をふって炒め合わせる。さらに酒、醤油、みりん(各大1)と水1カップを加え、ひと煮立ちしたら火を止める。片栗粉大1を水大2で溶いて回し入れ、中火にかけて混ぜながらとろみをつける。温めた豆腐の水気を切り、大きめのスプーンで一口大ずつすくって器に盛り、フライパンの中身をその上にかける。これもまたしても「ケンタロウ本」から。つれあいが子どもを病院に連れていった昼間、義母と二人でしみじみと食べた。心も体も温まる。

 

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■ もやしとエリンギのキムチあえ

 

 はっきりいってこれは相当イケます。名前は言わないが、酒飲みの誰かさんもきっと気に入ること請け合い。塩少々を入れた熱湯でもやし(1/2袋)を中火で40秒、適当に裂いたエリンギ(1パック)を30秒、豚肉(100g)を色が変わるまで、順番に茹でてそれぞれざるに上げる。ボールに市販のキムチ(100g)を入れ、醤油・ごま油・みりん・水(各大1)、コチジャン・砂糖(各小1)、白すりゴマ(大2)、にんにくのすりおろし(少々)を加えて混ぜ、水気をよく切った前述の野菜と豚肉を加えてあえる。エリンギとキムチと豚肉といった組み合わせが絶妙で、とにかくごはんがもりもりすすむ。これも前回とおなじ「ケンタロウ本」から。やるじゃんか、清水健太郎よりイケてるぜ。まあ、お試しあれ。

 

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■ 肉みそ卵丼

 

 豚肉にらみそカレーの項で紹介した「ケンタロウの基本のウチめし」から、一部具材をアレンジした。にんにく・しょうが(各ひとかけ分)はみじん切り、セロリ(10センチほど)としいたけ(3個)は薄切り、いんげん(1/2パック)は幅5ミリに切り、カイワレ((1/2パック)は幅3センチほどに切っておく。酒(大2)、みそと砂糖(各大1)、醤油(大1/2)を混ぜ合わせておく。熱したフライパンにごま油(大1)を入れ、にんにく・しょうがを弱火で炒める。香りが出てきたらセロリを加え強火でよく炒め、豚の挽肉(200g)を入れて塩・こしょう少々をふり、木べらでほぐしながら炒める。肉の色が変わったらしいたけ・いんげんを加え、油がなじんだら前述のあわせ調味料を加えて混ぜ合わせる。器にご飯を盛り、肉みそをのせ、中央に卵黄を落とし、最後にカイワレを散らす。アツアツご飯と肉みそに卵がからむ絶妙さ。ああ、夕飯に食べたばかりなのに、また生唾がわいてくる。

 

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■ めひび

 

 「めひび」とは如何なるものか。是つまり昆布の胞子の部分・めかぶを乾燥して刻んだものである。昆布よりも栄養分に富み、昔から精がつくといって海女や漁師たちに食べられてきたという。これも先日野迫川のKeiさんより頂いて(ご主人のKiiさんは伊勢の出身である)、おなじ伊勢出身のつれあいはもちろん知っていたが、私ははじめて賞味した。そして大いに気に入った。

 湯をかけて30秒ほどおいてから湯を捨て、箸でよくかきまぜると納豆のように粘りが出る。Keiさんに教えてもらったスタンダードな食し方はだし汁に酢・酒・醤油を加えた三杯酢で頂くものだが、わが家では暑い盛りに冷やした薄口の味噌汁に柚子酢を垂らして食べたのも実に美味しかったし、先日は温かいお蕎麦に乗せても旨かった。要するにいろいろ応用がきくところが良い。私のいちばんのお気に入りは、まことに素朴だが、野迫川で汲んできた冷たい湧き水にみりん(あるいは酒)と柚子酢を薄目に垂らし(このあっさり目がよい)、あらかじめ冷蔵庫で冷やしておいためひびを加え、さらに氷を浮かべる食べ方であり、1/3ほど残したのをご飯にかけて食べるのがまた旨い。

 Keiさん宅では伊勢の奥田商店のものがとくに贔屓だそうで、連絡先をあげておく。Tel 0599-72-0318 Fax 0599-72-0152 (奥田自然さん)。

 

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■ 青葉豆腐 (枝豆の葛豆腐)

 

 先日野迫川のKeiさんのところで昼餉に誘われた際、こちらも何か一品くらいと思い、前から目論んでいた枝豆の葛豆腐なるものをつくって持参した。これは数年前の雑誌サライに載っていた「三光院に伝わる竹之御所風料理」なる精進料理のレシピからである。名前のとおり「もとはといえば、皇族の姫宮様の召し上がるお料理」だとか。大層な由来はともかく、この清涼感、シンプル感、季節感、「ひんやりとした感触のなかに、枝豆の香りがほんのりと漂う」朴訥な奥床しさは、なかなかどうして絶品である。風鈴に蝉の声、竹林をぬける風が似合う。コンビニの夏の新作デザートなんかより、ずっとカッコいいじゃん。

 枝豆は塩茹でして莢から出し、皮もとり、すり鉢でなめらかにすりつぶす(私はメンドいのと大きなすり鉢がないのでジューサーで手抜きした)。これと同量の葛(片栗粉でも代用できるが、ここはやっぱり葛だろう)、5倍量の水を入れて弱火にかける。手を休めずに木べらなどでひたすら練りながら、手応えが出てきたら型に流し、冷めてから冷蔵庫で冷やし固める。適当な大きさに切って、雅にやりたければ皮をむいた枝豆を一粒ちょこんとのせ、生醤油をかけていただく。(一例・枝豆と葛粉を各100g、水を800cc)

 ところでむいた枝豆の皮も捨ててはいけない。“摂取不捨”(救い取って捨てない。観無量寿経において、阿弥陀仏がその光のなかに衆生を摂(おさ)め取って捨てないことを表す語) の仏心に反する。皮は白味噌入りの甘酢(味噌・酢・砂糖)でさっと和える。自然のはかなさに心した、その名も空蝉なる一品とか。ありがたや、もったいなや。

 

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■ トマトの和風だしサッと煮

 

 鍋にだし汁(カップ1)、酒(大1)、しょうゆ(大1/2)、塩(少々)を煮立て、豚肉(150g)をほぐし入れ、煮立ったらアクを取る。小房に分けたブロッコリー(1/4個)を加え、最後に厚めの輪切りにしたトマト(2個)を温まる程度に軽く加熱する。汁ごと皿に盛り、好みで練り辛子(適宜)を添える。トマトを煮崩れさせないのがポイント。

 ブロッコリーの代わりに一口大に切ったキャベツなどでもよい。トマトは本当は熱湯で湯むきをするべしとあるのだが、そこは男のレシピ、メンドくさいのと皮が勿体ないのとで輪切りにしただけで放り込んだ。「和風」とあるがしょうゆの存在感は希薄、あっさりとした洋風スープのようで旨い。

 

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■ スペシャル納豆

 

 納豆に沢庵がよく合うというのは、前述したケンタロウ氏の本で教えてもらった。ほんとうによく合うんだ、これが。こまかく刻んだ沢庵に、さっと茹でた豚バラ肉を加えて混ぜたら、これでもう立派なメイン・デッシュとなる。ご飯に乗せてもいいし、おかずとして食べてもいい。

 

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■ 夏の和風副食(サラダ風白合え・なすといんげんのからし和え・たたききゅうり・小松菜のお浸し)

 

 暑さで食欲の落ちる季節には、原点回帰でさっぱり和風の菜がよい。というわけで、このごろのそんなわが家の四点を紹介。

1. サラダ風白合え 豆腐(木綿一丁)は重しを乗せて水気をきっておく。ブロッコリー(小1個)は小房に分け、水カップ1と塩少々で蒸し茹で、冷水にとってザルにあげ、薄口醤油(大1/2)をふる。カボチャ(1/4個・レシピではここでサツマイモなのだが、見あたらず代用した)三等分ていどに切って茹で、薄くいちょう切りに。白いりごま(大3)をよくすり、豆腐をすり混ぜ、砂糖(大2/3)、塩(少々)、酢(大1/2)で調味したら、前述のブロッコリーとカボチャを和える。好みでハムを入れてもよい。

2. なすといんげんのからし和え なす(中1個)は縦半分に切って茹で、しばらく冷ます。さやいんげん(10本)は筋を取り、5センチ長さに切って茹でる。茄子が冷めたら7,8ミリ幅の斜め薄切りに。醤油(大1/2)、酒(小1弱)、練りがらし(少々)を混ぜ合わせて、なすといんげんを和える。からしはぴりっとくるくらいがよい。

3. たたききゅうり きゅうり(2本)は塩少々をふって板ずり(まな板の上で転がしてぶつぶつを取る)し、水洗いをしてからすりこ木でたたきつぶし(適度に割れるくらい)、3センチ程度に切る。酢(大1と1/2)、はちみつ・醤油・ごま油(各大1/2)を混ぜてきゅうりにかけ、千切りにしたしょうが少々を乗せる。

4. 小松菜のお浸し 小松菜(1わ)を茹でて水気をしぼり、食べやすく切り、削り節と醤油で。

 2〜4 は「粗食のすすめ レシピ集」(幕内秀夫・東洋経済新報社)より。小松菜のお浸しなんか、まさにシンプル・イズ・ベストでもう最高ですな。きゅうりも「たたきつぶす」ところが何とも良い。おっさんになってきたせいか、この頃はこんな素朴な味が実に旨く感じる。ああ、日本人でよかった。

 

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■ 中華風夏野菜炒め

 

 きゅうり(3本)は5,6ミリの厚さで斜め切りに、トマト(大きめを4個)はくし形の一口大に切り、卵(LかLLを3個)を溶いておく。フライパンに油(大1)を入れて熱し、柔らかめの炒り卵をつくり皿に取る。ふたたび油(大1)を入れてきゅうりを炒め、火が通ったらトマトを加え、煮くずれしない程度に炒め合わせる。砂糖(大3)と醤油(大5)で味付けし、最後に炒り卵を加えてさっと混ぜ合わせる。炒めるときは強火で手早く、がコツ。(*5人前)

 これも朝日新聞(02.6.29付)の be on Saturday のレシピから。紹介者は何とわが家の近くの斑鳩町に住む大学教授夫妻で、20年前に中国で教わったものだとか。記事にあるとおり「ほどよい酸味とうるさくない甘み、きゅうりの歯ごたえもなかなか」だ。手軽で見た目も味もバツグンで栄養も満点。さっぱりしていてあっという間に平らげてしまった。これはわが家でも夏の定番に決定だあ。

 

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■ 梅じそ蕎麦と手製ふりかけ

 

 夏の昼の定番はざる蕎麦。わさびの代わりに梅肉とシソの葉を細かく刻んでペースト状にしたものをつけづゆに入れてみた。わさびのツーンとした感覚がちょっぴり恋しくもあるが、これはこれで酸っぱく爽やかで暑さで食欲がないときにも最適。なるべくたっぷりめに入れて、好みで刻み海苔を乗せる。冷や奴など他の料理でも使えそうだ。

 つけづゆを作ったときの絞ったカツオだしが勿体なくて、これも細かく刻みフライパンで空焚きして水気を抜いてから、刻み海苔、煮干し、炒りゴマといっしょにミキサーで粉砕したら、見事な手製ふりかけができた。ご飯にかけて子どもも喜んで食べていた。

 

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■ 宇野千代の焼きそうめんと茄子の鍋しぎ焼き

 

 これも朝日新聞の be on Saturday に載っていたもの(02.6.1付)。無類のそうめん好きだった作家の故宇野千代氏が晩年、気に入っていた一品だったそうな。レシピは至って簡単で、茹でたてのそうめんをオリーブオイルで炒め、塩とコショウで味付けして、小口切りにしたネギを散らすだけ。はじめは胡麻油で炒めたのが、その後オリーブオイルに定着したとか。何というか、そうめんなのにパスタのようでしかしやっぱりそうめんなんだよな、といったみたいな不思議な和洋折衷感覚で、ほのかに香ばしく結構いける。

 わが家ではある日の昼食に、これに茄子の鍋しぎ焼きを添えた。こちらもおまけで記しておく。

 茄子(3個)はへたを切り、縦にしましまに皮を剥いて大きめの乱切りにし、塩少々を入れた水に5〜6分つけてアクを抜く。ピーマンは種とへたを取り乱切り。フライパンに胡麻油(大2)を入れて熱し、茄子をさっと炒めて砂糖(大2)を振り入れて、しんなりとしたらピーマンを加え、味噌(できたら赤味噌・大1と1/2)を加えて手早く炒め合わせる。よく混ざったら白いりごまを適当に振り入れて器に盛る。

 

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■ 豚肉にらみそカレー

 

 豚肉(薄切り300g)は一口大、ニラ(2わ)は5センチに切る。鍋を熱してごま油(大1)を入れ、弱火でにんにく・しょうが(みじん切り・各ひとかけ)、豆板醤(小1)を炒め、香りが出てきたら豚肉を加え強火で炒め、肉の色が変わったらルウの箱の指定量の水を注ぐ。ひと煮立ちしたらアクを取り、弱めの中火で7, 8分煮る。火を止めて、市販のカレールウ(5, 6皿分)と味噌(あれば赤味噌・大1〜1.5)を溶き入れて、ふたたび弱火の中火にかけ、かき混ぜながらとろみがつくまで煮る。最後にニラを加えて混ぜて、皿に盛ったご飯にカレーをかけ、半熟のゆで卵をカレーに乗せ、白いりごまを全体にふる。

 「ケンタロウの基本のウチめし」(オレンジページ・@820) より。ケンタロウ氏はかの小林カツ代さんの息子さんだとか。本屋の店頭でぱらぱらとめくって、こりゃなかなかイイゼと買ってきた。さしずめ豚肉とニラ、豆板醤と味噌の聖なる四角形か。いつものカレーがひと味もふた味も違って、実に大変旨かった。文句なしでわが家のウチめしのレギュラー入りである。

 

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■ 揚げナス風マリネ

 

 長ネギ(5センチ)、にんにくと生姜(各小1)をみじん切りにして、醤油(大1と1/2)、酢(大1)、砂糖とごま油(各大1/2)、豆板醤(小1/2)の調味料と合わせてよく混ぜる。ナス(3本)は1〜2センチの厚さに輪切りしてから水で晒して灰汁抜きをする。耐熱皿に薄く油をひいた上にナスを並べてから油を表面にも塗り(油は目安で大1/2ほど)、フタかラップをしてレンジ強で5分加熱し、そのまま5分蒸らし、前述のタレで和える。

 つれあいが図書館で借りてきた「電子レンジ料理」より。揚げナス風の「風」はレンジのことである。実際に揚げるよりも、こちらの方がさっぱり感があっていいかも。手間もかからず即席で、その上あっさり辛口でなかなかいける。ナスを並べたレンジの皿は二、三度に分ける必要あり。

 

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■ ある日曜の素朴でおいしい昼食セット

 

●焼きおにぎり  5ミリ角に切ったチーズとパセリのみじん切りを混ぜて握り、フライパンかグリルで両面を軽く焼く。食べるときに醤油をちょっぴり垂らしても美味しい。

●油揚げと長ネギの煮物  油揚げ(2枚)は熱湯をかけて油抜きし5センチ角くらいに、ネギ(1本)は3センチの長さに、それぞれ切る。鍋に水3/4カップ、醤油・酒(適宜)を入れて煮込む。

●人参とニラの胡麻ドレッシング和え  人参(6,7センチ)は3センチくらいの長さの細めの短冊切りにし、ニラ(1束)は3センチ長さに切る。塩を加えた熱湯で人参を1, 2分茹で、ニラを加えてさらに2, 3分茹で、ザルにあげて冷水をかけて冷まし、水気を絞る。胡麻ドレッシングをかけて頂く。

 つれあいの買った「大腸ガン予防 便秘解消 食物繊維たっぷりの献立と料理120品」というレシピから「日曜日の昼食例」をそのまま真似た。エネルギーは511kcal、食物繊維5.2gとか。二人で分担して20分ほどで出来た。簡素だが、さっぱりと旨かった。

 

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■ ディル入りニンジンスープ

 

 人参(中4本)とタマネギ(1個)は薄切りに。鍋にサラダ油(大1)をひいて中火でタマネギをしんなりするまで炒め、さらに人参を加えてかるく炒め、ディル(4, 5本くらい)、塩(小1.5)、水(100cc)を加え、弱火にして、フタをして約15分煮る。これを半分づつに分けて、それぞれ牛乳(50cc)を加えてミキサーにかけ、なめらかにする。鍋に移して牛乳(500cc)でのばし、生クリーム(大1)を加えて弱火で温める。皿に盛ってから飾りにディルの葉先を散らす。(*4人分)

 本日(02.5.18)付の朝日新聞土曜版「be」に載っていたレシピを、さっそく試してみた。これは家庭の自慢レシピ集で、さる北欧のレストランで食べた味を苦心の末に再現したものだとか。これがわが家では大ヒットで、グルメのチビなどはお代わりを連発し、結局夕食はこのスープだけたらふく腹に収めて終わった。

 ハーブのディルは近所のサティで1パック150円くらいで売っていた。塩とディルだけのシンプルな味付けだが、それが逆に人参の甘さを引き立ててくれる。ほとんど切って炒めてミキサーに放り込むだけで、手間もない。牛乳、生クリーム、人参の量などはお好みで調節を。塩は最初に小さじ1だけ入れて、あとで味を見ながら足した方が確実かも。色もきれいで、散らしたディルの葉の香りもよい。定番になりそうなレシピでした。

*附記 残ったディルは適量を刻んで、茹でたジャガイモと玉子をすりつぶしたシンプルなポテトや、じゃがバターなどに散らしても美味しかった。プラス・アルファでがらっと料理の風味が変わる。結構、いろいろ使えそうな重宝なハーブです。うちもプランターに植えようかな。

beホームページ http://www.be.asahi.com/e.html

 

 

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■ セリと鮭の混ぜご飯

 

 1. セリは刻んで油なしでさっと炒める。2. 塩鮭を焼いてほぐし、白ごまを煎って包丁で適当に刻み、ボール等に移した炊きたてのご飯に混ぜる。2 が冷めたところに 1 を混ぜ合わせる。鮭の塩味が足らなければ塩を足す。

 これもKeiさんより教えてもらったのを、早速試してみた。材料はご飯に対して目分量だが、セリは多めに入れた方が良い。鮭とセリの組み合わせは絶妙で、調味料は鮭の塩味だけだが、簡素にして味わい深い。

 ゴム消しでも触れたが、セリは三つ葉といっしょにやはり油なしで炒めて、ゴマだれドレッシングやマヨネーズ等でシンプルに食べても、ちょっとした添え物にナイスである。おひたしにするより歯触りが残っていて、野性味がある。

 

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■ うど三昧

 

 またしても野迫川倶楽部のKiiさんより、杉の皮むき作業のご褒美にたくさんのうどを頂いたので、さっそく“うど三昧”を賞味した。

 葉の部分はそのままテンプラにする。茎の太い部分は皮を剥いて、水上勉翁に倣いごくシンプルに、味噌和えにしてみた。以下はその引用。

 

 根の方から二、三寸、青いところは嫌って、根に近い茎を、湯に入れてアクをぬいてから、ゆっくり別の湯で煮て、やわらかくなったところをザルにあげて冷やしておき、味噌の方は白、中、赤をまぜてよくすりこんでから、砂糖、みりんを入れて、いくらかねばりを残して溶き、これにうどのさめたのをつまんで入れ、手でぬたようにしてみたのである。
 ねぎでもいい。味噌に胡桃が入れば、なおおもしろい。

(「精進百撰」水上勉・岩波書店)

 

 うどはアクが強くすぐに黒ずんでしまうので、皮を剥いた端からアク抜きを。また味噌はふつうの一種で略した。そして皮も捨ててはいけない。皮は酢水でアクを抜いてから人参・コンニャクといっしょに千切りにしてごま油で炒め、砂糖・みりん・醤油で味付けをして白ごまをふり、キンピラにした。まさにKeiさんが言われたように「全草余すところなく使える最高の山菜」なのである。

 味噌和えの中身部分は、さながらKeiさんの肌のように真っ白で美しく(たまにはヨイショも必要だろう)、その食感から山の刺身、しかも大トロではないかと思った。食べきれずに余したテンプラは翌日の昼食に、タマネギを少々炒めて加え卵でとじ、山菜丼にしたらこれも旨かった。

 

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■ 鶏の胸肉と三つ葉の辛子和え

 

 先日の山菜祭りの際に出たレシピを、野迫川倶楽部のKeiさんに教えてもらって早速つくってみた。さっぱりした中に、辛子がぴりりと利いていて実においしい。手軽なのもよい。以下はKeiさんのメールをそのまま。

 

鶏肉はムネを使います。ブツブツと串で穴を開けて軽く塩をし、10分ぐらい置きます。お酒と果実酢(レモン・ユズ・スダチなどが合うようです。)をふり、ラップしてレンジでチン。要するに鶏の酒蒸しです。

(1)冷ました鶏の酒蒸しを細かく裂き、(2)肉汁や酒や果実酢の汁は捨てないで、これに練り辛子を適量溶かし込みます。(3)冷ましている間に三つ葉をゆがき、完全に冷めてから(1)〜(3)までを混ぜ合わせます。 

 

 めぼしだが、鶏胸肉約200gに対して三つ葉は二束で、お酒は大2、果実酢はわがやにあったリンゴ酢を適当に加えた。レンジは200Wで10分くらい。三つ葉は塩を入れてさっと手早くゆがき、三等分くらいに切る。深夜のお湯割り焼酎のあてにもよい。

 

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■ 山椒味噌

 

 春、親類の家で株分けしてもらった山椒にみずみずしい若葉が生り、料理に使えないものかと考えて山椒味噌をつくってみることにした。古来より、味噌はもともと嘗物(なめもの)であったという。たとえば有名な金山寺味噌がそれである。

 

 日本人は、この嘗物を上手に食生活にとりいれる知恵を持っていた。主食の飯や粥にほんのちょっと塗るだけで、もう食欲がわき起こってくるし、野山の山菜を生で食べるのにも、この味が絶好の役割を果たしてくれ、茶を飲むときにさえ、これをなめながらの喫茶は、また格別の風流さがある。そして、酒の肴には箸休めの小菜としてなど、実にオールマイティな副食物なのである。この嘗物には、日本食文化の奥に潜む質素さと素朴さ、そして軽さと合理性などが入り込んで共存しているように思えてならない。

(食と日本人の知恵・小泉武夫・岩波現代文庫)

 

 さっそくWebで入手した即席の山椒味噌の作り方は以下の通り。(本物は1年くらい寝かせてつくるらしいが)

 五穀米(50g・押し麦でもよい)をやや固めに茹でて、流水に晒し冷やしておく。鍋に味噌(大2)、みりん(大2)を混ぜて火にかけ、砂糖(適量・好みで)を加えてひと煮立ちさせ、冷ます。これに前記の麦と、山椒の若葉(10枝分くらい)とネギ(20g)を細かくきざんで入れ、よく練り合わす。

 きゅうりや茹でた豚肉に乗せて食べたり、酒のつまみにそのまま嘗めてもいいが、我流で、削ぎ切りした鶏のささみ(胸肉)をこの味噌に混ぜ合わせフライパンで蒸し焼きにしたら、これがなかなかイケる。山椒の木をお持ちの方はぜひお試しあれ。

 

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